トラウマが引き起こす病気

解離性同一障害

解離性同一障害という言葉はあまり聞きなれない言葉ですが、わかりやすく言うと「二重人格」「多重人格」ということです。この解離性同一障害こそトラウマが非常に関係している病気と言えます。この解離性同一障害というのは未だ解明されていない点もありますが、幼いころに受けた虐待などが深くかかわっているという事は間違いのないことのようです。

最近では幼児虐待というニュースをよく耳にします。大人になれば虐待とは言わずただのケンカや暴力となってしまうのでしょうが、逆らうことのできない幼児、事の分別ができない子供等は、暴力を受けても耐えるしかないのです。虐待・暴力というのは、大人でも耐えられない事があります。幼児や子供も同じように痛いのですが、「この痛みは自分がやられているのではない」「自分は痛くない」という感情を持つようになると、自分に代わってその痛みに耐えてくれる他の人格を生み出してしまうのです。そのため本来の人格は虐待を受けたという記憶や痛みがなく、その生み出された人格がその虐待を受けるのです。そうして出来上がったいくつかの人格が、それぞれの場面で入れ替わり表に出てくるのです。その表に出てきていた時の記憶はその人格だけの記憶となり、他の人格はそれについての記憶は一切ないということになるのです。

この解離性同一障害を治すには、はっきりとした治療方法も解明されていないというのが事実です。他の人格を徐々に消し去っていくという方法を用いるケースが多いようですが、多重人格の人は主となるもとの人格がどれなのかが分からなくなるという場合もあります。